0227
まず、今日のことを思い出して、はじめに書くことと言えば、下痢だ。水のような下痢はどんどん流れる(笑)何食っても水になるのだから、不思議なもんだ。水がでるから、水を飲まないといけないのだろう。水を日頃より多く取るようにしている。十二指腸のあたりのずしんとした痛みは、なんだか、潰瘍をやったときと同じような痛みなので、ちょっと心配だ。ジャイも医者に言った方がいいと勧めてくれたので、明日か明後日まで様子を見てまずいようだったら行くよ、と答えておいた。しかし、俺が頻繁にトイレへ行くのを見かねて、今度は医者に連れて行く、という言葉に変わった(笑)ありがとうジャイ。
こういうときは、あまり食わずに、水とミネラルを補給して、たばこは控え、ほどよく腹筋に力を入れておくのに限る。たぶんこの二〜三日で、二〜三キロやせたんじゃなかろうか。体重が減るのはかまわない。ただ、腹が痛いとつまらないだけだ。
朝八時半にホテルの従業員が起こしに来て、クリスと下の食堂でイドリーとオラを食って、ジャイが迎えに来るのをまつ。十時ころジャイとアヌーシャ登場。下でみんなはコーヒー、腹痛の俺は、カロリーと水分を取るためにコーラ。コーラ、果たして腹にいいのかな?まあいいや。
で、シーディットのスタッフの待つラシアンカルチュラルセンターと言うところへリキシャで向かう。学校のような施設だ。なんだかわかんないけど。
クリスがフォーサイスのCDを見せながら、こんな風なのを作ります、とかそんな話、というか、ただのクリスのプレゼン(笑)をしたあと、なんか話を具体的なスケジュール立てとか、スタッフィングとか、ファシリティーのこととか、まあ、そんな普通のことになかなか向かないので、がんばって、そっちに引っ張りながら、提案していれば、いつの間にか話は別の方向に行き・・・・というのを何度も繰り返す。集まったスタッフは、偉そうなおじさんから、徹夜でプログラミングしてそうな疲れた俺と同年代、どこの国にもいそうな若いデザイナーたち(クリス曰くフラッシュボーイズ)。
昼休みの休憩には、そのラシアンなんたらのちかくにある、アーユルヴェーダ食、って言うのかなんて言うか薬膳やみたいなところへ行く。なんかいろんな、どう見ても食いもんには見えない漬け物みたいな変な物が次から次へとバナナの皮の上にのせられ、それを食い尽くすと、また別の奴を盛られて・・・ざっとたぶん二十種類くらいの物をちょっとずつ食わされる。それがいちいちまずい(笑)あ、書き忘れたけど、そのちょっとずつ攻撃のまえに、ちょっとずつ変な飲み物攻撃があった。席に着くと目の前に五種類の色とりどりの液体を並べられ、右から順に飲め、といわれる。もちろん、いちいちまずい。あ、ミルクは普通のミルクだった。濃くてちょっと固形物が混じってるけど(笑)
午後は、スタッフィングと、具体的な技術のアイデアをディスカッション。今日は日曜だし、ゆっくり始めることにする。これからがきついだろうから。百時間のキャプチャリングの方法の指示と、フラッシュでフォーサイスのCDにあったようなラインやら何やらをビデオに書き込むスタディー、等。まあ、普通だったら、二徹、三徹は覚悟、のスケジュールだ(笑)まあ、するだろうな・・・・インド人に徹夜させたくないな・・・。
いろいろ停電やらなにやらあって、ゆっくりすすめるつもりが、どうやってもゆっくりしか進まないことに気がついて、ちょっと途方に暮れて、九時。
どっかのビルの屋上の、全く繁盛していないが従業員は多いレストランで、夕メシ。俺は、二〜三日スパイスは食わないことに決めたので、スパイスのきいていない物を探すと、ミネストローネスープ、コーラ、アイスクリーム、それだけ。十分だろう。一度腹の中をリセットしたい。
十時半に部屋に戻り、こまめに便所で水を出し、ペットボトルで水を補給しながら、これを書いている。
これを書いて、メールチェックしたら、最新のフローチャート作りと、それぞれのインターフェースの必要要素のリストアップ、ラフレイアウト作り、をしようと思うが、もう、ねようかな・・・あしたにしてもいいかな・・・・まあ、こういう状況(完全にコミュニケーションがうまくいかなくて、インド人、ドイツ人、日本人のミックスチームで、それぞれ進め方が全然違うから、みんなお互いに様子見をしているような・・・)では、先手必勝だ。matsuoペースに持ち込まなければ、立ち位置を見失う。
昨日、青空文庫から、漱石の行人と彼岸過迄をダウンロードしたので、暇はつぶせそうだが、暇がないかもしれない(笑)
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0226
水のような下痢はとまらない。十二指腸のあたりが、張っているようなかんじ。それいがいは、なんともない。一日の終わりに、少し微熱が出るような感じはあるけれど、気力は十分だ。
食中毒、というより、今は、内臓が朝昼晩のマサラ攻撃に疲れているのだろう。 今、夜十時。昨日と同じように、クリスと向かい合って、これを書いている。テレビでは、ジャッキーチェンがイギリスに行く映画。
昨日の夜は、深夜に何度も起こされた。このゲストハウスは交通量の激しい(どこも同じように激しいんだけど)通りに面していて、おまけに裏は小学校だか、幼稚園だかがあり、なぜ、幼稚園で深夜ジャバジャバ水を流さなければいけないのかさっぱり理解できないが、深夜にジャバジャバ水を流す音で起こされるのである。
そんなわけで、二度寝三度寝を繰り返し、気がつくと、九時。クリスもねられなかったようで、ホテル変えてもらおう、とか言ってる。あまりジャイにはよけいな世話をさせたくないが、背に腹は代えられないだろう。
さあ、今日は休みだ、ということで、申し訳ないが(何に申し訳ないのかわからないが)ビーチに行こう、ということで朝食も近くの汚いメシ屋でそこそこに、タオル片手にビーチへ。タオル片手に、っていっても、コヴァーラムビーチはここから、リキシャでなんたらというでかい寺院まで行って、そこからバスで三十分。二人とも、露天風呂にでも行くような感じでタオル片手に(笑)寺院に着くと、そこはヒンズー以外立ち入り禁止なので、巨大なゴープラムだけを拝んで、いざ、ビーチへ。
いるいる。ヒッピー、リタイアした西洋人、バックパッカーの奴ら、地元のガキども、物売りのおばちゃん、おじちゃん(笑)
海はハワイほど透明ではないが、きめの細かい砂浜、海水は温かく、波もほどよい高さ。もちろん海パンなんて持ってきてないので、ブリーフ一枚で日本人とドイツ人がばしゃばしゃ水遊び(笑)トップレスのおばちゃんや、ミニマルビキニのバックパッカーの姉ちゃんたちを眺めながら、時々カフェでビール、時々水遊び、時々ひるね、を繰り返し、クリスは真っ赤っかになって(俺はあまり焼けない・・・なぜか)何もしないことに疲れてちょうどサンセット直前にバスで街に戻る。
しかし、こういうところでは、あまり日本人を見ない。たまに、若いバックパッカーは来るのだろうけど、リタイヤした日本人なんて、こんな所に来ないよな(笑)なぜか、西洋人のリタイヤ組はいろんなリゾートにあふれている。
ガイジンの一人も乗っていないバスにゆられてホテルに戻り(ガイジンは普通お金持ってるから、何十倍も払ってタクシーで往復する、か、コヴァーラムのホテルに泊まっている)
今日はもうへとへと(仕事でへとへとなわけじゃなくてごめんなさい・・・・)なので、近くの安ベジレストランで腹を気遣って、スパイスのあまりきいていない野菜ヌードル(焼きビーフンみたいな)を食べて、部屋に戻り、二人でテレビ見ながら文句を言い合い、もうすぐねる。
あ、UFJにアクセスして振り込み関係をしようと思ったんだけど、第2暗証番号とやらをメモしてくるのを忘れて、出来ず。
たなみ君からメール。無事着いたとのしらせ。明日から出勤するのかな?大丈夫かな?(笑)
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0225
ここは、まるで日本の夏のように、暑くてむしむしする。じっとしているとどうでもよくなり、何も考えられなくなる。
オーケー、この三日間の話をします。
まず、おととい、二千五年二月二十三日。
深夜腹を下して何度か便所に起きて、よく眠れないまま朝を迎える。どうも熱があるらしい。気力は充実しているのだけれど、下痢と微熱で、ふらふらする。午前中、撮影の続くスタジオで、撮影スタッフの休憩を見計らっ手、一日休みをもらおうかと思っていたところに、たなみ君がチェンナイから戻ってくる。俺の顔を見つけるなり、(自分では意識していないだろうけど)いままで見たことのない笑みを漏らしながらふらふらとちかよってくる(笑)
まあ、その辺のたなみ君の大冒険の話は、たなみ君の日記を読んでもらえればわかるから、ここには書かない。
で、すこし、撮影の様子を見たあと、たなみ君も朝三時起きでチェンナイを出発して、あまり寝ていないというので、二人、部屋に戻って休ませてもらう。その間クリスは、トップページのインターフェイスデザインのスタディー。
六時にアタカラリでクリスと待ち合わせ、三人でウッドランドホテルのレストランへ。完璧にベジタリアンレストランなのでビールは飲めなくて、たなみ君は残念だったけど、俺は、もうビールどころの騒ぎではない。今にも倒れそうだ。ここで俺が倒れたら、たなみ君はどうなる・・・・、との思いで(笑)やっとたっている感じ。八時には部屋に戻り、がくがくふるえながら、即寝床へ。深夜、一晩中寝床とトイレを往復しているといつの間にか朝になり・・・・。
二十四日。午前中、相変わらず気力や食欲はあるものの、高熱と下痢は続く。十時半に例の角のレストランでメシを食い、アタカラリへ。ジャイたちも立て込んでいたし、二十五日からトリバンドラム、それに今日はたなみ君との最後の日だと言うことで、四時にミーティングのみを予定して、あとはだらだらオフということで・・・。ということで、クリスとたなみ君と、MGロードへ。スーパーマーケットでおみやげの買い物。(皆さんごめんなさい、おみやげなんかスーパーで安いもんをボンボコ買っておけば何とかなる、とたなみ君に吹き込んだのは俺です)そのあと、カフェでコーヒー。そのあと、日本料理店、天竺牡丹へ。俺は、親子丼、クリスはみそ煮込みうどん、たなみ君は天丼を食べました(笑)みそ汁はまあまあ。親子丼は、ちょっとしるが多めだったかな・・・。でも、まあ、日本の味でした。普通のレストランの二倍は取られたけど・・・。
四時にアタカラリへ行って、主にメインメニューに関するアイデアに関するミーティング。六時くらいに部屋に戻ると、たなみ君が待っていて、最後の最後になってしまったけど、お約束のビデオレターを撮影しようということになる。八時にジャイが迎えに来るというので、トリバンドラムまでの十八時間の列車の旅を考えると、少し寝ておいた方が・・・・ともおもったが、これは約束なので、是非やっておかなければいけない。ちょっと、いらいらしていたのはそのせいです、たなみ君ごめんなさい。
テープをたなみ君に託し、八時に来ると言っていたのに九時にジャイがピックアップに来て、たなみ君とはさようなら。また日本で・・・。空港までは大丈夫だったかな?無事チェックインして、今空の上であることを祈る・・・。たなみ君の関係者の皆様、いろいろご迷惑をおかけしました。
九時四十五分の列車にぎりぎりで飛び乗り、もちろん最上級のA/C寝台で(ごめんね二等でチェンナイに行ったたなみ君・・・)十八時間。最上級とは言っても便所は汚い。で、俺は腹下し、依然として高熱。便所、寝台、便所、寝台、を繰り返しているうちに、はじめに書いたように、気がついたらどうでもよくなる猛暑のトリバンドラムへ。午後三時?四時?
気合いだ、気合いで何とかなる。何とかならないときもあることはしっているが、これはなんとかなるとみた。 で、何とかした。今は元気だ。まだ少しかげりはある。でも、もう大丈夫だろう。
試しに、ビールを飲んでみた。くそうまい。たばこも立て続けにふかしてみた。大丈夫。
いま、十一時。日本時間で、二時半。てきとーなゲストハウスの一室で、クリスと向かいで、お互いに、マックに向かって文章を書いている。
これまでは今回のインド滞在におけるプロローグにすぎない、のか・・・・(笑)
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0222
ただいま。部屋に帰ってきました。ただいま、って日本語で言って、外はインディア・・の世界から帰るとでっかいドイツ人がウェルカムバックホーム!と返事するのもおかしい状況だ(笑)
今日は・・・仕事です。何も特に変わったことはない。朝十時に事務所の角の食堂でメシ食って、1時間くらいミーティングして、作業して・・・。
きょうは、百時間のビデオキャプチャーの手順作り、名前のつけ方のルール決め、サンプルづくり、などなど・・・。取りためたビデオにタイムコードの問題が少なからずあって、うにゃうにゃ対策を練ったり、テープをチェックし直したり、リストを作ったり・・・・まあ下準備。下準備がしっかりすれば、あとはインド人スタッフに丸投げできるから、この辺は頭使ってがんばらなくては・・・。
そんなことをしてるうちにいつの間にか七時を回り、腹減ったので、クリスとこないだたなみ君ともたべにいったサブラワールホテルのレストランへ。ビールを一本。ビリヤニ、タンドーリチキンハーフ、ベジタブルカレー。
でクリスは先に帰り、俺は事務所に戻って、焼いていたDVDをピックアップして、メールチェック、理絵にスカイプフォンで電話をかける。声を聞くと、一気に東京に戻れる。すごい遠いけど、すぐそこにいるような気になれるのはすばらしい。電話って便利だな(笑)すべてのテクノロジーは、時間に関する物である、といっても過言ではない。それとたばこね。たばこを吸うといつも変わらぬかおりでほっとする。インドの独特な匂いから、一瞬解放される。そのためにも、量は少なめにしている。ここぞと言うときに、一服・・・。
しかし、ネットにつなぐのが日本ほどたやすくないのに、ゴミメールはたくさん来るが、あんまりみんなメールくれないので寂しいな・・・(笑)ください!正直、寂しいから、日本語のメールが読みたいです(笑)小説とか、なんにも読み物持ってきてないし・・・。あ、そうだ、以前青空文庫からダウンロードした、漱石の「私の個人主義」があった・・・・読みたくねえな、今ここで。明日、青空文庫から、何かダウンロードしてみよう。
小説、といえば、隣の部屋でクリスが読んでるのは、「海辺のカフカ」だ(笑)クリスマスプレゼントにだれかからもらったらしい。よんだか?と聞くから、もちろん彼の小説は全部読んでる、と。クリスも結構楽しんでるらしい。インドで「なかたさん」の話。
ハイ、今日は特に書くことありません。
くそー、地味な仕事 in INDIA。ネストの方も、地味にガシガシすすめてますか?
で、「私の個人主義」読んじゃったよ、暇だから・・・。勇気がわいてきた。明日漱石ダウンロードしよう。インドで三部作読むか・・・・。明暗でも読んでみるかな・・・。いや、もっと軽いのがいい。ネコにしようか・・・。
明日は、二つあるうちの一つの結婚記念日。スカイプつながるかな?二つって言っても、重婚じゃないよ、念のため(笑)
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0221
まず、十時に朝食を食べて、アタカラリへ。っていうか、インドに来て、ちゃんと毎朝、眠い目をこすりながら出勤してるよ、俺。
今日出発するというダニエラが事務所にちょっとかおを出したので、一杯コーヒーをつきあう。
そのあと短い昼飯をはあったものの、ぶっ通しで六時まで、ストラクチャーと、マテリアルに関して、ミーティング。がーっ、とみえてきたので、がーっ、と構造に関するアイデアをプレゼン。いつもballでやっているような感じ。ものすごくわかりやすい、これはいける!と思ったら、クリスが首を振り続け、なかなか前に進まない・・・。どうも、そういう局面でクリスとは意見が合わないことが多い(笑)以前東京であったワークショップの時も、何かそういうことがあった。
今すべき事、次にすべき事、具体的な手法、技術をコンサルティング。これとこれについてエクセルシートをこうやって作ってくれ、とか、ビデオのキャプチャーはこうやってくれとか、これをバッチ処理してサーバにあげろとか・・・。
延々話しているうち、クリスも何かわかってきたのか、だんだん俺の作った構造に歩み寄ってきた(笑)どうも彼は物事を直線的に、いや、的、じゃなくて、直線で考えないと、理解しづらいようだ。たぶん、彼なりに、なるべく仕事を減らしてシンプルに考えていきたい、という戦略だと思うが・・・。それに、フォーサイスとの仕事の進め方にこだわりすぎているようにも感じる。まあ、いい。ミーティングが終わったあと、アヌーシャに耳打ちで「もうちょっと松尾の構造をプッシュしてくれ・・・」と言われる。十分だ・・・・何とかする(笑)
六時半くらいから、アビラッシュとロヒニがフラットに来て、maxmspやら、映像のシステム、その他諸々、話が聞きたいというので、スペシャルワークショップ。俺がいつもやっていることのコンセプトと技術を話す。アビラッシュは、パソコンを使い始めて、スクールに通って勉強しているらしいが、どんなことを勉強すればいいのか、まだフォーカスが定まっていないようだ。君はダンサーなんだから、やりたいことがあったときに、その都度覚えていけばいい。可能性をしるためだけには、少し基礎があった方がいい・・・・と。
そのあと、クリスとアタカラリで待ち合わせ、ジャイのうちへ。夕食をごちそうになる。二種類のカレー、チキン、チャパティ、ライス、ぱりぱりせんべい、フルーツ盛り・・・・
ジャイのうちって言うか、アヌーシャとジャイのうち。やっぱり一緒に住んでた(笑)まあいいや・・・かってにしてください(笑)
ジャイのうちは、高級住宅街にある、きれいなマンション。4LDK、いやもっと部屋あるな・・・、ハイクラス、な感じ。窓から見える景色は、まるですぐそこに海があるんじゃないか、と勘違いするような、トロピカルな雰囲気。斜め向かいの高級マンションの部屋が見えるのだが、そこにおいてあるのはコルビュジエのソファーだ(笑)
クリスが今巻き込まれているトラブルの話やら、今東京で作っているネストの新作の話。何度も話しているうちに、どんどんクリアになっていき、アイデアとかも浮かぶんだけど、実際に何も出来ない・・・(笑)
非常にいろんな事が混乱して,ビールを(俺だけ)しこたま呑み、帰宅。
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0220
じゃあ、今日の話をします。
午前十一時、クリスのノックで目覚める。十一時に事務所でジャイと待ち合わせ。二人して遅刻(笑)
二人で朝飯代わりのリンゴをかじりながら事務所に着くと、トリバンドラムから来週から御世話になるシーディットのスタッフがすでに到着していて、ごあいさつ。ジャイも遅刻。メールチェックしているうちにジャイが到着して、速攻移動、腹減ったから、ウッドランドホテルのレストランで朝食ミーティング。どんな感じですすめるか。いろいろ話は飛びながら、結構俺が最初からいってるじゃん的なシンプルな方向に落ち着いていくので、どうも、俺にはうまく物事がまとめられる能力が備わっているんではないか・・・と勘違いする(笑)
しかし、やはりヨーロッパ人のクリスは、なるべく自分の仕事を少なくしていくのがうまい。というか、俺が「現実的に時間内で自分の出来ることならやるよ」的な態度でいるのに比べ、「俺はここまでしかやらない」という態度なので、それはどこに行っても当たり前だけど、こういうばあい、特に俺のそういう態度が自分に負担をかけていく要因になる・・・。まあ、いいや、勉強になった。クリスについていく(笑)
事務所に戻って、ビデオを見ながら打ち合わせの続き。どんなマテリアルがあるか・・・次の二〜三日、どんな作業を進めたらいいか・・・・
しかし、残念なのは、百時間にも及ぶ素材に、なんと、完全にフィックスされた映像がないことだ・・・・!ズーム無し、パン無し、という物が一つもない・・・・。何とかするしかない。愚痴を言っても始まらない。ここはインドだ。ブルドーザー式にすすめなければいけない。振り返るな、次にすすめ。
しかし、そもそもの大きな問題が一つ。なぜDVD-romで,
オンラインではないか・・・(笑)クリスも俺も、はじめにこのプロジェクトのオファーがあったときから、webをすすめてきた。俺からもクリスからも勧められていながら、そうしなかったのは、ジャイが成果物としての、「もの」にこだわっていることと、助成金をカナダのダニエルラングリスだかなんだかの基金からもらっているから、成果物として、「出版」することが必要だと言うことらしい。ああ・・・・。まあ、この部分に関しては、というか、インドでは、あらゆる事に関して、細かい部分で、仕方ないとあきらめなければいけないことが多い、ような気がする。それは、日本的なわびさびの、圧倒的な降伏感の果ての自己完結っていうか、そういうものとは違う、何か・・・わかんないけど。とにかく、もうしようがないから、今は・・・だから来世で・・・みたいなことなのかな(笑)つねに、ストレスは残る。DVDかwebかって言うことの話だけなのに、こんな事を考えるのは、そういう環境だからか・・・(笑)
打ち合わせが五時頃終わり、メールチェックのあと、クリスと一度部屋に帰り、ちょっと観光でもしようぜ、息抜きに(っていっても打ち合わせばかりで作業は何もしてないんだけど・・・)ということで、シティーマーケットへ・・・あえて・・・・インド丸出しを見に。巨大な廃墟のような屋内マーケットへ、初めて足を踏み入れる。薄暗く、しかもものすごい熱気(笑)日曜日の夕方なのに!呼び止められ、手を伸ばしてきた店の兄ちゃんが、クリスと俺の額に、ビンディーの赤いこなを塗りつける。
背の高い、西洋人丸出しのクリスが、インドの喧噪に紛れているのを見ると、何か、ヨーロッパのオリエンタリズム丸出しの映画のワンシーンを見ているようだ。
マーケットの外に出ると、いろんな物乞いがよってくる。異形の人、赤ん坊を抱えた母親・・・。ものすごく明るく元気で足が裏返っている物乞いの男の子が流ちょうな英語で、しかし、聞いたことのないようなだみ声で、裏返った足を、さらに裏返しながらマニー!っと叫んでずるずる近づく・・・
危うく、踏みそうになる・・・。どうしたもんか・・・・
MGロードに逃げ込み、カフェでコーヒーをすすり、コシーズでメシ。
そういえば、クリスは、すごくやせた。五〜六キロやせたんじゃないか、といってた。オーダーするのも、ダイエットキングフィッシャーだ。しかしキングフィッシャーにそんな物があったとは・・(笑)。
おれも、この二〜三年で、五キロくらい太ったので、五キロやせてそんなに印象が変わるなら、五キロくらいやせよう!(笑)
そういえば、たなみ君情報。今日、昼ぐらいに事務所に電話があって、バンガロールへの戻りは、二十三日になるらしい。腹をこわしたらしく、この二日、ホテルで寝込んでいたらしい。大丈夫か?帰りのチケットがなかなかとれなくて、二十三日がやっととれたと言うことだ。やっと調子が戻ってきたらしく、今日から観光します!と元気な声で言っていたので、大丈夫だ、ろう。
もしかしたら、ちょっとはやまって二十四日くらいからトリバンドラムに行くかもしれない。そしたら、たなみ君とは、あと一日くらいしかあえないかも・・・。あえたとしても、ちょっとだけか・・・・。
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0219
えーと・・・思い出せない。
今十一時十五分。日本とは三時間半の時差があるから、東京は今、二時四十五分か。深夜だね。みんなねてる。ねてないか・・・・。毎日三時に寝てる人の方が、少ないな、俺の周りには。
朝起きると、クリスがいた。いた、といっても、隣の部屋で寝ている様子。九時くらいになったら起きるかと思ってまっていても起きないようなので、腹がへったから、朝飯を食いに行く。近くの立ち食いメシや。マサラドーサ以外の物を頼もうと思ったんだけれど、おっさんたちが食べてる、他のどんな料理も食指が動かないので、やっぱりマサラドーサ・・・。例のごとく、おじさんたちにもみくちゃにされながら、食券を片手にかざし、ずんずん前に進まなければ、朝飯も食えん。
部屋に戻り、ペットボトルの水で歯を磨いていると、パンツ一丁にリンゴを持ったクリスが起きてきて、「おはよう、リンゴ食う?」(笑)
なぜか、ものすごくほっとした。こんな事があって、あんな事があって・・・・なぜなら・・・ここはインドだからだ!という笑い話が出来るのは、インド人以外とだけだからね(笑)
で、クリスが朝飯がくいたいというので、アタカラリの近くの角のいつもの食堂へいき、やっぱりクリスもマサラドーサ、俺はコーヒー。今までお互いがなにやってたかとか、あいつはしってるか、あいつは今何やってる?みたいな話。
そのあと、せっかく近くまで来たので、事務所によって挨拶とメールチェック。
どうも、クリスは今ちょっとしたもめ事に巻き込まれているらしく(詳しくは書かないけど、どうやら、一緒に作品を作ったアーティストとの契約のことらしい・・・)ちょっと腰を据えてメールを書かなければならないようで、いちど部屋にコンピュータを取りに帰るのにつきあい(道がわからないから)、また事務所へ。で、奴は長々とメールのあと、愚痴をたれまくっていた。相手の、ちょっと子供っぽいジェラシーに基づくトラブルらしい。それはいいとして、バラタナティヤムの撮影を見学。
六時まえに撮影が終了したあと、また角の食堂で、ジャイとアヌーシャとクリスと撮影監督のおじさんと、これからの進め方について、確認とアイデアだし。さすが、クリスはフォーサイスとの仕事に照らしていろんな話をしてくれる。それに、いろいろ話してるうちに何をすべきか見えてきた、ような気がする。たくさん話して、たくさん考える・・・、物事の理解のスピードが人より少し遅い自分にとって、それが一番の方法だ。物事の理解のスピードが元々遅いのに、英語の問題でさらについていくのが難しく、まだまだ見えないところがいっぱい。でも俺の話が、結構重要トピックになって話が進むので、今のところついて行けてるようだ。
クリスの話を聞いているだけでおもしろい。フォーサイスとの仕事のエピソードやら、あのシステムを作り上げていくのエピソード、いろいろな試行錯誤とか、いくつかあったプロトタイプの話やらレア話。それもおもしろいけど、もっとおもしろいのが、ジャイとアヌーシャのバラタナティヤムの話。理論的でスピリチュアル。ふかい・・・・。深いのはそれでおもしろいんだけど、それをまとめられるのか・・・ドイツ人と日本人が(笑)
七時半くらいまで猛烈に集中したミーティングを済ませて、ダニエラが登場したので、クリスとダニエラとココナツグローブという、これもなじみのレストランへ。ダニエラ(スイス人だった)とクリスは、ドイツ語で話をした方が楽だし、ダニエラがもう数ヶ月ドイツ語を話していなくてドイツ語が話したかったらしかったんだけど、俺のための英語とドイツ語をチャンポンで話してくれた。結構いいおばさんじゃん・・・。俺はとにかくビールが飲みたかったので、俺のことは気にするな、ドイツ語はなせ、といってしこたまビールをのむ。帰ったり来たり結局ほぼ一年と二ヶ月こっちにいたというダニエラは月曜にはまたスイスに帰るらしい。
へやに帰ってきたら、ゴキブリがこわいというクリスは部屋を移動し(笑)となりの部屋で本を読んでるようす。
あしたは、トリバンドラムから一緒に働くスタッフのリーダーがやってきて、テクニカルミーティング。
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0218
なんだかいろんな事が少しずつ変わっている。ビールの値段が上がったような気がする。近所に酒屋がふえてる。酒のことばかりだな・・・。とにかく、小さな事がいろいろ。
ブリゲードロードのケンタッキーフライドチキンが、なくなった・・・・。去年はよく逃げ込んだ。KFCが店を出すとき、ちょっとした問題にはなったらしい。でもなんでつぶれたんだろう・・・。あんなに繁盛していたのに。
結局、ビール呑んで爆睡してしまったので、たぶん寝られなかったであろうたなみ君に五時に起こされ、事務所にタクシーを呼んであるので向かう。たなみ君は無口だ。無口な人が、もっと無口だ。声も小さい。声が小さい人がもっと声が小さい。ちょっと心配になって、声を出していこう!と体育会のような激励をする。おれも、去年、帰ってきたとき、意識的に声のトーンを日本生活のレベルに落としたような記憶がある。
駅に着くと、六時半出発までに1時間もある。しかし無口だ(笑)たなみ君。顔も心なしか青ざめて引きつっている。日本の男はタフでクールなんだというところを見せてこい、と気合いを入れて送り出す。がんばれたなみ君。がんばれたぶち君みたいだな・・・・。まあ、それはいいとして、電車の中から見る風景には驚くだろうなあ。スケール感が違うから・・・・。まず、石がでかいんだよ。砂利山のように、巨石で出来た山々があって(笑)それだけで、驚くんだよ。巨石、っていってもスケール感わからないだろうけど、ほんとに巨石。ビル一個分くらいの石が山になってて・・・・たなみ君が写真を撮ってきてくれるといいなあ(笑)
リキシャで部屋に戻ったのが六時四十五分くらいか。十一時くらいまで爆睡。事務所に行けば昼飯時だから、みんなと一緒にランチに行けるかも、と思っていくとまだ撮影中。しかし大がかりだ。五〜六人のちゃんとした撮影スタッフ。ちゃんとした撮影機材。照明機材。バラタナティヤムのダンサーたち、演奏家たち、マスターたち。
ところで、クリスが来ない。深夜にこのフラットに来ると言うことになっていたんだけれど、来ない。聞いてみれば、一日ずれたという。ウィルソンは空港まで迎えに行って、ずっと待っていたらしいんだが・・・・。どうも、クリス自身の調子が悪いらしい。風邪でもひいたんだろうか?これを書いてるのが十時半だから、もうすぐ、といっても深夜二時には、ここに来るんだろうけど。
撮影スタッフ向けのケータリングのランチを一緒にとらせてもらって、昼飯代を浮かせ、他のスタジオでまた撮影に出かけるというジャイたちと六時に事務所で待ち合わせの約束をして、ちょっと対策を練らなければいけないと思って部屋に戻り、パワーブックに向かってアイデアのメモ。といっても、まだなんにもわかってないから、気が焦るばかり。出発前にアマゾンから届いたバラタナティヤムに関する本なんかをぱらぱらめくりながら、どーしよーかなー、と・・・。案の定、爆睡。気がつくと六時。あわてて事務所に向かう。
事務所の近くのレストランで、なんと一年前ワークショップで一緒にリーダーを務めたダニエラというふとったおばさん。どこの人だっけ、北欧系の人。ちょっと苦手なんだけれど・・・。なんでも、こっちで三ヶ月くらい、先生をやりに来てると言うが・・・。
六時半くらいからジャイとアヌーシャとミーティング。今までどんな作業をしてきたかということ、ジャイが考えているイメージなんかの話を聞く。百時間にも及ぶ、ビデオ素材・・・・・。それらをどう見せ、どうまとめるか・・・・。バラタナティヤムはあまりにも深い・・・・。ちょっと途方に暮れる・・・。だいじょぶかおれ?おれはどこまでやるのかと思っていたら、ほとんど、丸投げだぞ・・・トリバンドラムでは、八人のスタッフを俺につけるという・・・。そ、そんな・・・・。逃げ帰りたくなる気持ちを抑えて、ちょっと意見を言ってみたりして(笑)意見を言えば、もう、松尾が頼りなんだよ、とでもばかりに真剣に、なるほどなるほど、とメモを取る。やばい。プレッシャー。っていうか、俺は何も出来ません!と逆ギレしてみたくなる(笑)気合いを入れて、思わず、ヨシ、わかった!と大きな声で膝をたたく。まあ、やるしかないわな。やってみよう。
ジャイとアヌーシャ、ディーパックと、いつも名前の発音が出来なくて困るかっこいいダンサーの男の子、そして、ジャイの友達の、南インドでは有名な映画俳優で、いつも主役の敵役をやっているという人とシーフードレストランへ。やはり話題の中心は俳優の彼で、撮影のエピソードなんかを話して受けまくっている。みんながしってる映画の話らしいんだけど、俺にはさっぱり(笑)
津波の話なんかにもなり、あのときのおもしろエピソードを早口のインドなまり英語でまくし立てて受けを取っている、けど、早くてついて行けない(笑)時に深刻な顔になったり、大笑いしたり、さすが俳優。
たなみ君は今頃どうしてるだろう。チェンナイでは、津波の被害を見てくるんだな。ちょっとたなみ君の報告が楽しみ。ビーチには近づきたくないって言ってたけど(笑)
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0217
インド日記0217というタイトルをこのファイルにつけて、まだ三日目、というか、実質二日目なのにきがつき背筋が凍る(笑)
朝、近所のやたらすし詰めの立ち食い食堂で、図々しいインド人をかき分け、朝食のために費やすエネルギーとしては、日本にいるときの二十三倍くらいのちからを振り絞り、マサラドーサとコーヒー。
そのあと部屋用にビーチサンダルを購入。部屋に戻り、たなみ君は今日の作戦をねり、俺はもうすることもないので、思いつきで寺にでも行ってお参りしてくるかと思い立ち、まだ見ていなかったブル寺院にいくことにする。
十時くらいに部屋を出てたなみ君は自分でリキシャを捕まえ、MGロード!と大きな声でリキシャのオヤジに指示を出して走り去るのを見守り、見送り、さて俺も一人だと思ったら、やる気がなくなる。でも参拝しよう思ってしまったんだから、巨大な一枚岩を掘り出して作られたというどでかいブルをみに行く。リキシャで三十ルピー。到着すると、靴を脱いで、クリシュナ寺院の方で礼拝のような物、っていうか礼拝なんだろうけど、そんなかんじの儀式に参加。見てくれヒンズー教徒に見えないガイジンなので、ドネーションして火に手をかざして頭にかける仕草をしたくても、俺をとばして無視していきそうになるので、最大の敬意を表して、意外と結構自然な気持ちで畏敬の念を持って自分も出来るように促す。かんどうした。けっこう。
で、ブル。いい。もっとちゃちいと思ってたら、ものすごいマッシブだ、ブル。例のごとく、なんだかしらんがてらてらぬるぬるしていて、例のごとく、あのにおいがする。思わず、ヒンズーの人の後ろをついて回って、同じような仕草をしてみる。で、思わず、十ルピーのドネーションをする。
三時にMGロードのあのカフェで待ち合わせしているので、ものすごく時間が余って、
いかがいたそうとおもいながらぶらぶら考え事をしながら歩いているといつの間にかシティーマーケットのあたりにでる。しかも、今まで行ったことのないエリアで、穀物問屋が建ちならび、ものすごい量のトラック、ものすごい量の半裸のおじさんたちをかき分けながら。日差しが強く生ぬるくなった水をなめながら、ふらふらと歩いていると、横のほうからじっと見つめるおじさんが、what do you want?といきなり英語で叫ぶ。振り返ると目を見つめ返してきた。
what do you want......? 耳について離れない。何がほしいんだおまえは?べたな話だが、俺もインドで考えた。ふらふらと歩きながら。なにがほしいんだろう?なんでここにいるんだろうか、とね(笑)いろいろかんがえた。でもここに書くには長くなるから書かないけど。結局、ただこうして人生は続いていて、この一瞬一瞬だけなんだなと。ここにいることも、何をするのも別になんの目的もない。ただすべき事と出来ることをするのが人生だと。あえていえば、こうして一瞬一瞬へろへろ歩いているのが、人生なんだろうなあ、とか、いろいろ(笑)
子供たちがあとからあとからついてきて、金せびるのかと思ったら、握手してくれという。わかったよ、いいよ、といって一人に握手してやったら、ものすごいうれしそうに、次から次へと子供が集まってきて、俺の目を恥ずかしそうに見ながら握手をしては走り去っていく。子供は正直だ。モンゴロイドが相当珍しいのだろう。大人たちも、気にしていないようで、実は街ではものすごい注目されている存在なんだろうな、俺、おれたち。
もういい加減疲れて、リキシャを捕まえることを忘れていたのに気がつき、リキシャ捕まえてちょっと早いが1時間前の二時にカフェへ。たなみ君も、早めに退散してくるんではないかと思ったから。で案の定三十分も早く帰ってきた(笑)
立派にコマーシャルストリートのブティックで、女性用のパンジャビスーツを一揃え買ってきた。文字通り初めてのお買い物。グレート!
二人、二日目にしてインドにつかれたオヤジがすることといったら、昼間っから酒かっくらうことだけだ。ピコーズでピッチャーにビール。足りなくてさらに二杯追加。いい感じに酔っぱらいながら、別に東京でも出来るロックの話とか文学の話とか・・・・(笑)
五時半に部屋へ戻り、俺はポテトチップでごろ寝、きちんとしているたなみ君はきちんとシャワーを浴び、六時に二人して事務所へ。インターネットにつなぎスカイプで理絵に電話するけど、つながらない。ichatをつないだら、濱中さんがログインしているので、文字チャット。かめらをつないでいたらしいが、なぜか音声チャットも出来ない。ちょっと後で設定を確認しよう。で、理絵もつないできたので、少しだけ文字チャット。ごめん、声が出なくて。明日もチャレンジする。
しかし、ローカルコールとはいえ、事務所の電話で長時間つなぐのは気が引ける。やっているのがichatやIPフォンであることは説明しているが、ちょっと心配そうにスタッフがのぞき込んでくるので、あたふたする。電話線かしたら日本語で話しているんだから、国際電話しているんじゃないか、と思うだろう。落ち着いてつなげられる環境はないものか・・・・。二十六日からトリバンドラムらしいので、そこからは環境が改善されることを期待する。
そのあとたなみ君と酒屋に行って、ビールを買い込み、ベジタリアンレストランでちょっとだけスパイシーと言われて出された激辛カレーを食ったあと、へや呑み。
今十時四十分。明日は朝四時半おきで、たなみ君を駅まで見送りに。で、クリスが深夜一時くらい到着予定。俺はたぶん寝られないじゃん・・・。たなみ君はぐっすり眠った方がいい。なんていったって、明日から冒険だから。
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0216
去年、深夜に到着してホテルに入り、朝起きたらインドだったことに気がついて、猛烈に拒否反応が起こったのに比べると、まだましだが、ちょっとつらい。
あさ、おきると隣の部屋からたなみ君と先に寝ていた男とおもわれる声がする。ジャイは音楽家だといっていたような気がするがサウンドエンジニアだという。フレンドリーな奴。
そいつと一緒に朝飯。アタカラリの事務所の近くの、おなじみの、というか一年前におなじみだった食堂で、一年ぶりのマサラドーサ。これがずっと食いたかった。実際食ってみると、まあ、たいしたもんではないんだけれど。
コンタクトレンズをはめたのだが、何か目にゴミが入ったらしく、ちょっとこすったら破れた。かけらが目の中に入ったまま、アタカラリへ。なかなかとれない。なんとかしばらくしてとれ出せたのだが、そのくらいで破れるコンタクトレンズは、もう買わない。やすくても。
事務所には、おなじみのダンサーたち、スタッフ。ほんとに、ちょっと一週間くらいどこかへ行ってきたよ、という感じで・・・・。
東京に戻ったときも1時間もすればインド生活は遠い記憶に感じ、東京生活にどっぷりだったのだけれど、そんなにすぱすぱと切り替わるのは、あまりにも環境が違うからか。パラレルワールドを行ったり来たり、みたいな感じがする。東京から持ってきた神楽坂で買ったおみやげの葛湯を渡すときに、それが神楽坂で見たときと同じ物であることが、一瞬東京とインドをつないでいたような気がした。おみやげってそんなもんなんだな。
アヌーシャを待っていたら大遅刻してきたので、挨拶どころではなく、早速たなみ君と街へ繰り出しに行く。
俺にとってはおなじみの風景。まずMGロードへ行って地図を購入。去年もいろいろ行き詰まるとなぜか立ち寄って作戦を練るカフェでやはり作戦を練ってから、インド丸出しのシティーマーケットから歩いて駅へ。レストランでミールスとビリヤニ。ティプースルタン宮殿とやらを見学。
朝から行動すると、時間がいっぱいある。時間がいっぱいあるけれど、別にすることがない。ただ歩き、時々休む。ここではただ歩くだけでも、大仕事だけれど。それは道が悪いから、というだけではなく。
たなみ君は、昨日まで東京にいたのだ。あ、もちろん俺もそうだけれど。俺にとってなれた風景、それはそれでそういう物だとあえて理解しようとしなくてもよくなった風景も、彼にとっては処理すべきマッシブきわまりない情報として存在しているにちがいない。あっけにとられているのが手に取るようにわかる(笑)
もういい加減インドのインドたるゆえんであるすべてのインド的状況から脱出、というか、脱出は無理だということに残念ながら気がついて、逃避するべく、酒を飲みにブリゲードロードのピコーズへ。芸がないがここも去年のなじみ。とはいえ、そうたいしてそういう店があるわけでもない。大体ここでは、あれといえば、あそこ、あそこといえばあれ、と相場が決まっている。
昼日中の三時半から、ロックがバキバキに割れた音で流れるパブでビールをジョッキに三杯飲みながらたなみ君の様子をうかがう。何かものすごいショックは受けているようだけれど、それをどう表現していいのかわからない様子。あまり言葉には出来てこないけれど、このあと十日間で整理をつけていくんだろう。それは、じっさいそうしなければ身が持たないから、そうするのだ。拒否するにしても受け入れるにしても、今まで見たことのないものを見て、今まで生きて見てきたやり方で理解しようとしていれば、また、そうしようとしなくてもそうしてしまっていることに気がつかなければ、発狂する(笑)ま、ここはまだ大丈夫、バンガロールだから。といっても意味ないか・・。
夕方とりあえず、部屋に戻ってきて、ビートルズとか聴きながら一休みしたあと、事務所に行ってみれば、もうみんな帰ったあと。電話線を借りてネットにつなげて、IP電話で理絵の携帯へかけてみる。すごい、つながった。ローカルコールの電話代と一分十円そこそこでオーケー。即座にコンピュータ同士に切り替えれば、ローカルコール代のみ。やすい。まあ、携帯電話の方が、便利は便利だけど。でも高いから、まだ。
東京は地震があったらしい。相当こわい思いをしたんだろう。そんなときに家を空けてごめんなさい。
とにかく声が聞けるのはうれしい。安心して、夕飯を食いにコシーズへ。なじみの店全制覇。
たなみ君は、初日にしてすでにスパイシーな物じゃない物が食いたいとかいってる(笑)
しかし、こんなにたなみ君と一緒に長い時間を過ごしたことはこれまでなかった。コシーズでいろんな事、話す。
明日は、明後日からのチェンナイ行きにそなえ、一人で街をぶらつく練習をするという。前向きだ(笑)一人で街をぶらつくのに練習がいるかい!とつっこまれそうだが、初めての海外。しかもインド、という条件は、初めてのお使いへ行く子供のような気持ちになるんだよな。そんなたあいのないことでも、経験するのとしないのでは、大きく違うんだと思う。少なくとも、俺のように、なんでも人にやってもらった、あまやかされた子供時代を送った人間にとっては。そんな小さな事だけれど、なんか「男」になったような気がするんだよね(笑)明日、たなみ君は「男」になります。リキシャのオヤジとけんかしたり、つきまとってくる奴をあしらったり、道に迷ったり、意外とかなり歩いちゃったり、トイレ探したり、レストラン選んだり、メニュー読んだりそのほか全部初めてだから、ルールの観察、コードの解読、ケーススタディーの繰り返し、頭の中でのシミュレーション、自問自答を続けながら、ちゃんと帰ってきたときは、男子漢だね。いや、たなみ君の名誉のためにいっておくと、俺が彼と同じ状況、つまり、初めての国外、初めてのインド、初日、英語片言、という状況だったら、もっとへなちょこですよ。ないてるよ。そんなことで泣くような俺と比較することが彼の名誉にならないのはわかってるけど(笑)
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0215到着
なんだか、自分は本当にまたインドへ行くのだろうか・・・・本当に次の一ヶ月半はインドにいるのだろうか・・・・という半信半疑なまま、早朝、家族に見送られつつ出発。今インドにいる。
あれ、俺、今インドにいないか?このにおいは紛れもなくインドだぞ・・・・という感じで、今までになく自覚なく何か大きな流れに飲み込まれている感覚。
タイ航空でバンコク経由、といっても、空港は空港で、どこに行っても同じだし、今回、行きは、まんまと巻き込まれた(笑)たなみ君といっしょなので、東京にいる感覚をバンガロールの空港まで引きずって、十時間。自覚無し。
バンガロールに着くと去年とは違って、すんなりジャイが迎えに来てくれていて、まったくもってスムーズに市内にはいり、去年と同じ、アタカラリのあるウィルソンガーデン、そして去年と同じ、ジャイの何もないフラット。いや、冷蔵庫がふえてるけど・・・・電話線もない。メールや電話は明日事務所で、ということになる・・・。ごめん、理絵。先に、一人音楽家だという人物が寝ている・・・・。
一通りジャイがキッチンの使い方やら、シャワーの使い方を説明してくれたあと、クリスが十七日の夜に到着するということなので、明日明後日くらいは、たなみ君とゆっくり観光やら今後の計画やらする時間をもらうはなしをする。ジャイは別のうちに住んでるということなので、なんだかよくわからないが、十五分くらいでまた明日。
水もないし、せっかくなので、水を買いがてらたなみ君と夜の住宅街散歩。イヌやら牛やらは深夜だからか、それともこの一年で変わったのか、少し少なくなったような気がする。去年泊まっていたホテルの一階のレストランで、ミールスとタンドーリチキン、そしてキングフィッシャーで乾杯。これからのインド生活の無事を祈る。まるで、去年のあのときのまま時間が止まっていて、続きが始まったかのような感覚に襲われて、なんだか気持ち悪い。気持ちと体がずれているような、いや違うな、とにかく何かが、自分の中でずれている。
生活が始まってみないとわからないが、本当に一年、何も変わらずに、時間が止まってしまっていたんではないか・・・・。東京では、いろいろなことが変わったのに。
一つこっちで変化したことを聞いた。アヌーシャがバンガロールに越してきたらしい。幼なじみだという建築家の旦那さんとは、分かれたらしい。法的にはまだらしいが・・・。東京では、俺が家族と暮らしはじめ、バンガロールではアヌーシャが家族と別れた。ライフ。
ところで、たなみ君は初めての海外、しかも初めてのインド。どう感じたんだろうか?
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INDIA
明日から、インドへ行って参ります。3月30日、帰国します。
うまくいけば・・・・インド日記エピソード2が始まります。前回のインド日記は去年の一月二月をご覧ください。
どうなる事やら・・・・。
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何が一番むかつくって、一番静かなところでがさがさ遅刻してくる奴
横浜には、行った。週末。しかし、あの黒猫とおもろいおっさん展のみなとみらい駅は素通りして馬車道へ。池野が映像をやったという「浄土」という舞台を見に。宮城さん演出。
まあ、五分ほど遅れて到着し、静かなシーンでがさごそと満員の客席に紛れ込んだ失礼もあるので、あまり大きな事はいえないので、小さくいえば、あまり興味ない。
ここからは、特に「浄土」のことを書くわけではないが、まあ、そいつもふくめて、大体何か、お芸術作品を鑑賞したりするときは、自分の記憶やら経験やら価値判断なんかに照らし合わせて、ああ、これはいいもんだな、とか、こいつはまあまあだな、とか思うんだけれど、正直そういういう範囲の物には全く興味ない。
自分の判断、というのだけではなくて、まあ、世の中で、こういう判断、というかコードが通用しているだろう、というのも、なんとなくわかるのでそれに照らし合わせて、いいんじゃないのとか、よくないね、とかはなしたりするんだけど、それはそれで結構なことでしょう。それでいえば、なんの思い入れもない「浄土」とやらは、俺にとって、ああ結構なことですね、ということ。本気なのがまたまずい。
別に、こっちの方が興味あるぞ、っていうことで書くわけではないけど、それにあんまり興味があるわけでも、あえてどん欲にそれを探し求めているわけでもないんだが、自分の判断基準、自分が見るところ世間の価値判断とはこのようなもんだろう、という基準を度し難くはずしていて、全く理解不能な物、醜いのか美しいのか、価値あるのか、無駄なのか判断つきがたいものの方が、よっぽど、なんていうか、ああすいません、こんな言葉しか出ないんですが、「興奮する」。
芸術っぽいジャン。横浜だけあって、そうジャン!とかいってたんだろうか?
出演していた役者さんは(お話ししてみないとわからないけれど)話がおもしろくなさそうだな。それは、数少ない経験からいうことなんだけど、ぶたいで何かするときに、ゆっくり動いていたかとおもうと、突然だだだっと動いて、とまって遠くを見つめるような役者に、おもしろい奴はいないんだよ。
いやあ、でも音楽はよかったな、とか書きたいところなんだけど、そっちも輪にかけて、芸術っぽくて辟易した。なんだあの、ピロピロぽろぽろ・・・とかいうのは。IRCAMだかなんだかしらんが、ありゃだめだ。太鼓の女の方は言わずもがな。
芸術を鑑賞して、気分よくお帰りになられた方、すいません。
でもね、芸術とやらには、いい芸術と悪い芸術しかなくて、いわゆる「芸術」は悪い芸術のなかにあって、そんなかでまた、悪い、まあまあ、いい、にわかれていて、そいつらはどうでもよい。いい芸術のなかはなんにも分かれてなくて、もうそこでは芸術かどうかなんてどうでもよくて、判断もつかないから、大の大人がこわくて泣いちゃうようなことなんだよ、と思う。
あ、でも、遅刻はよくない。申し訳なかったと思う。がさがさしてすいませんでした。ごめんなさい。
ちょっと、毒づきすぎた。
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i dont believe in
目が痛い。眼窩の奥からどーんと重い。
というのは、モニターの見過ぎだ。瞬きもせず、休みもせず、この数日、連続10時間11時間モニターを見続け、しかも、見ているのはpowerbookの液晶モニターで、十ポイントのhtmlタグだ。あたまがくらくらする。某注射器屋のオフィスを出たとたん、脳みそが頭蓋骨の中でぐるんと回転したような気がした。最近ぐるんと回転することが多い。チェーンソーを持つ林業者に白蝋病という職業病があるが、htmlかきにも「目玉と脳みそがぐるんとなる病」という病気がはやって、労災がちゃんと下りるようになると思う。
まあ、たまにしかhtml書かないで、職業病もへったくれもないんだけどね。
ぐるんぐるんといっていたら、目の前でネコがぐるんぐるんしている。ホットカーペットが暖かいなあ・・・・、なあ、じゃなくてにゃー、か。
子供のころ、テレビは三メートル以上離れてみなさい、とよくしかられたけど、その「おきて」も、ファミコンの登場でなし崩し的に忘れ去られ、今じゃパソコンのモニターと十五センチの距離で一日中にらめっこだ。
目は大切に。目は大切に・・・・。
ロンドンの石山からメールが届く。shinkansenのアンドリューが亡くなったという。もうずいぶん前、cellbyteのワークショップで二言三言(英語が流ちょうに話せれば、もっと話していただろう)言葉を交わしただけだが、おもしろい奴だった。ライブストリーミングのことをめんどくさそうに俺にわかるように簡単な英語で説明してくれたことを思い出す。さいなら。またね・・・。またね、というのは彼には似合わないな。
さて、つぎのnestだ。
今回の[vanishing point]は、「いきながらにして死ぬ」ということについての作品になるだろう。それは、「死んでいるように生きる」ということではない。
この作品は、徹頭徹尾、生きていたい!エネルギーに貫かれていなければいけない。
生きるということは、例えば、目の前に石と肉があったら、肉を選んで食うということだ。
気がついたら、どうしようもなく、生きている。
死を選べない、選ばないのなら、肉を食え。
死にたくないが、選びたくない、か?
この作品に俺を捜しても見つからない。文字通り、俺はそこにいない。だってインドに行っているし。
vanishing pointsはvanishing actsでもある。生きながらにして、その場から消え去ること。その行為自体が生きることであり、消え去ることでもある。
nestの最後にふさわしいじゃないか?
夢は終わった。だからみんな、がんばっていきましょう。とジョンレノンが歌ってる、今。
and so dear friends
you just have to carry on
the dream is over
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