Fri, 20 May 2005

midnight rambler
ここ二〜三日、深夜、四谷をチャリンコで徘徊している。別に怪しいものではありません。同窓会で何度かしんみち通りなんかには来ていたが、住んでいたアパートの近所や通学路、自分たちのシマだと思っていたあたり、を訪れるのは、二十年ぶりである。
まあ、よくある感想だけれど、こんなにこの道細かったっけ?とか、思いの外変わったところがない、とか、あ、この店なくなっちゃったのか・・・とか。
二十年の時間の中で、すっかり忘れてしまっていたと思っていたことが、土地の記憶と一緒になって、よみがえってきた。ものすごく些末なこと(笑)脳の奥でずっと眠ってたんだろう。どんどんつながっていく。ここであんなことがあって、で、この角を曲がると、ああ、そうだ、あの日ここをあれを片手に歩いていてあんなことを考えてた・・・なんてこと。
よく覚えてるもんだ。おもな道はもちろん、建物の並びまでちゃんと覚えている。新しいビルのたつ前に建っていたボロ屋のディテールやその周辺の匂いもよみがえってくる。
今、誰も俺がすごく楽しいノスタルジーエンターテインメント(笑) にはまっていることはわからないだろう。誰にでもある感覚だけれど、それを話しても、どんなに俺が不思議な気分を味わっているか、説明できないのだ。
もうすぐ、「新しい四谷」にも慣れてしまうだろう。ノスタルジーも何も感じられなくなるだろう。こんなにわくわくすることもなくなるんだろう。そう思うと寂しい。初恋の人と再会して、親しくなってきがつくと、もうその人は特別な人ではなくなっている、みたいな(笑)もちろん、記憶の中のその人は、いつまでも特別なんだけど。
うん、そうだな、初恋の人に再会して昔伝えられなかったことを時間のたつのも忘れて話し込んでいるようなものなのかもしれない。
それと同じように、深入りは禁物だ(笑)
当時、「近道」と称して、どこへ行くのも塀を乗り越え、屋根を乗り越えて、直線距離で移動していたものだが、道路だけじゃなくて そんなところまで探索し始めると、えらいことになる。それこそ、気がついたら後に引けないでいつのまにか変質者ということになってしまうな(笑)
チャリンコで、がーっと流して、子供のころかいでいた匂いをかいで、かみさんの待つうちに戻って、彼女と出会う前の人生の半分を封印して、彼女と過ごしている人生の半分の時間を続けるのだ。

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