もうすこし予備知識をつけていたりすればワールドカップももっと楽しめるんだろうが、日本チームのメンバーに誰が選ばれたのかそもそも選手の名前と顔も一致しないし知ってると言えばベッカムとかロナウドとか中田とか中村くらいまでで、あとは全部十把一絡げに「サッカー選手」としか認識できないので、もったいない。四年に一回なのに。
今日、土曜日は朝から部屋を掃除したり洗濯したり洗い物をしたりしていたら昼になって昼飯にオムレツを作り、食べ、ごろんと横になってアラン・レネの「巴里の恋愛協奏曲」というオペレッタ映画?をみる。軽やかなコメディ。おもしろい。なんだか黒柳徹子の芝居みたい(見たこと無いけど、想像)。
アラン・レネは八十五歳くらいだろうか。ヒロシマモナムール、去年マリエンバードで、で、巴里の恋愛協奏曲? それだけ生きてれば、引き出しも手法もバラエティーに富むだろう。えらい。
木曜日はうちのかみさんとつれだって、池田亮司さんのコンサートへいった。二本立て。
イメージを正確に伝えようと徹底的に突き詰める仕事っぷりとその技術、潔さにはいつも感服する。
それほど演出的な引き出しが多いわけではない。緊張、弛緩、切断、絵と音の組み合わせというか同期による視聴覚効果のショーケース、のような。SE職人。CDだけ聴いてるとSE職人って感じじゃないんだけどね。映像と合わさると、笑えるほど完全に音と絵が同期してたりして、それはそれでなんだか冗談にも見えてくる。
しかし、一つ一つのネタの強度は群を抜いている。
アムステルダムのパラディソでずいぶん前に一度、彼のコンサートを見たことがある。もちろん、そのときも本人はPA卓でコントロールしていた。教会をリノベーションしたそのクラブでのコンサートのあと少し興奮しながら、「ロックだったでしょ?」とうれしそうに話していたのを覚えているが、東京国際フォーラムCはさすがの彼にもちょっとでかすぎたようだ。パラディソの時のような音圧はなかったし、会場と自分の耳が心配になるようなこともなかった。
CDやDVDなんかだと、聴取体験は再生環境によってそれぞれ違うわけだから、作品のあるべき姿としてのコンサートが最高の条件で鑑賞することができる場という考え方。それならば、もうちょっと条件のいいところも選べたようなきがするんだけど。とてもすばらしいホールなんだが、彼の目指していると思われる効果を出すにはデカ過ぎか・・・。
たしかに、はじめのアフォリズムやデータなどを多用した作品を見ていると、なんだか映像と音による効果的な洗脳ビデオを見せられているような気にもなってくる。池田さんのようなああいうダイレクトに知覚に訴える技術と何らかのメッセージの組み合わせというアイデアと手法を持っているアーティストが、本気で、まるで平手打ちを食わせながら耳元でお題目を唱える様な作品を作ってその思想を広めようとしてると考えたら、こわっ。若者にジャストミートな「単純にかっこいいねっ!」的パッケージングに包まれたトンチンカン宗教だったりして・・・。上手なストーリーテラーに健全な魂が宿るとは限らない。ストーリーだったらまだ冷静に分析する暇もあるだろうけど、こういう知覚が圧倒されるような場においてはそんな暇ないもんな。
企業や国家がじわじわと「感情」や「欲望」にうったえて大量消費や愛国心を植え付けていくような仕業もいやだけど。
だから、二番目の作品の方がすきだ。一作目はちょっと説教くさい、というかロマンチックというか、前衛的でセンスのいいなにかの教育ビデオに池田さんがSEをつけたので見てください、という感じが・・・・。
二作目もはじめの2Dのラインとかドットの映像は良かったんだけど、なんか3Dが出てきたらなんだか急にロマンチックになっちゃって・・・。
つまり、なんの意味もない音と映像で脳に直で針を刺して快楽を得るような部分、が池田さんの作品におけるおれの好きなポイントである。それは、ドラッグのように本当の意味で完全に意味がなく、ただの科学的な事実としてヒトがへろへろになる・・・というように、池田さんの音と映像が存在しているといいな、と。これはとべる!でも、それだけ!と。
しかし、それだけを長年やってられないんだよな、実際。大人になって、そんで作品を期待して待ってる観客がいたり人物として注目されるようになってくると、つい、自分の生き方というか思想を、作品に込めてみたくなったりするんではなかろうか・・・。
最近、トムクルーズだとかトラボルタだとかベックだとかおかしな宗教に入ってる方々が作った作品が熱狂的に受け入れられているのを見ると、なんか変な思想をクールなものとして一般に浸透させていくような隠された意図やマーケティングがあるんではないかと勘ぐったりもしてしまう。「ああ、ただのエンターテイメント映画だよ、これは。何も考えないで楽しめばいいんだよ」という、まるでハリウッドのエンターテイメント映画にはなんのバイアスもかかっていないかのように信じていた人達が、ちょっと疑いの目でハリウッド映画を見始めることになるのかも知れないから、いいのかもな。
ミッションインポシブル3なんて見ると知らないうちに脳に何すり込まれるかわかんないよ・・・巧みに偽装されたサイエン何とかの宣伝映画かもよ(笑)
allofmp3がやばい。いままでしらんかったが、アルバム一枚1.5ドルとか。ロシア的には合法らしいが、イギリスの著作権管理団体などからうったえられているんだそうだ。そりゃあ、もうかんないわな、元は。
消費者としては、同じクオリティーなら安い方から買うだろう・・・。しかし、驚いた。アルバムが1.5ドル・・・って。
あ、よく考えたら、池田さんのコンサート、高いなあ。六千円・・・。