今は六日目の朝、九時半。五日目とは昨日のこと。
昨日、八時半に起きる。起きたはずであるがよく覚えていない。明日も今朝のことを覚えていないだろうから、書いておく。今朝は八時半にiPhoneのアラームが鳴り、手にとったついでにメールをチェックし、請求書の締め切り日が明日であることを知ってズバッと目が覚める。あらら。そのまま宙ぶらりんな気持ちでネットをだらだら見ていたら九時半である。
昨日の話に戻る。
朝食にトーストと目玉焼き。十一時頃皆さんでかける。ヴィーナは部屋でだれかとずっと電話。1時頃昼食。例のごとく、カレー。ヴィーナと、あとアヌーシャ父の事務所で働いていると思われる無口なおじさんと三人で。
俺は終日アヌーシャ弟の部屋で作業。1時間ほど画面に向かって十五分ほど下に降りてぼーっとするの繰り返し。1時間以上集中できない。時間を忘れて五時間も六時間も十二時間も寝食を忘れて物事に集中することが出来たのは、何年くらい前までだろう・・・。そういう至福な時間はもう来ないのか。人生の最高の瞬間の一つである。
たぶん、違う職業にそれはあるんじゃないか、と常々思っている。
夜九時ごろ、アヌーシャの両親と俺の三人で夕食。毎日毎日、召使いが椅子をひいてくれて着席し、何品ものカレーがテーブルに並び、最後は紅茶とデザートまで。昨夜の話題はお父さんがイギリスに留学したときの寄宿舎での生活と、チリの革命を描いた何とかというドキュメンタリー映画が非常にすばらしいという話と、どこぞのヨーロッパで見たロバートウィルソンの舞台の照明が非常にすばらしかったという話と、松尾は東京で普段どんな仕事をしてどんな生活をしているのかという話。
十時半ごろ、アヌーシャとヴィーナが戻る。彼女らの夕食につきあい、テーブルでお茶。
食後に安い(少し酸っぱくなった)インドワインをのみながら、リハーサルの進捗や新しいアイデアについて話す。
十二時半就寝、のつもりがネット見てたら1時半に。


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